a-dollのブログ

忘れたくない日々のあれこれの記録

抜糸済む

隣のベッドのMさんはすごいお婆さんと思っていたが、まだ76才と聞いて驚いた。
学校の先輩の同年輩の人とは大違い。ただし病気だから余計老けて見えるだけかも知れないが。
南河内の地の人だから義理堅く昔堅気だ。
彼女の所へは毎日入れ代わり立ち代わり見舞客がおとづれて、本人は愛想良く受け答えをして「遠いとこ来てもろてすんませんなあ・・・忙しいのに来てもろておおきに・・・」。
でもその後熱が出るのだ。
世の中のおつき合いを必死で守っている感じだ。私にも世話になっていると言ってお饅頭やら家で採れたエンドウ豆を袋一杯くれるのだ。
ナース達にも上げようとして、「患者さんからは一切頂けない規則になっています。」と言われていた。
言葉は典型的な南河内のことばを使っている。
聞いたことが無いを『聞きやいん』。見たことがないを『見やいん』。来ないは『こん、叉はきやいん』。恐ろしいは『おっとろしよ』。
性格は穏やかでお人好しで愛すべき人柄だ。
見舞客が帰った後、自分の娘に今帰ったばかりの人々の悪口を言っている。
私に「今来てた人はエライさんですねん」と言ったので、「どこのエライさん?」って聞いたら「**町のエライさん」だと。エライさんは付き合いも大変だ。
早朝等暇にしていると、彼女のおしゃべりに付き合わされるので、ノートにブログの原稿を書くことにしている。
抜糸が済んだ。ミシン目を解くより簡単みたいだった。