a-dollのブログ

忘れたくない日々のあれこれの記録

目が覚める映画

不眠症解消のアイディアは、余り良くなかった。
というのは、たまたま取り出したビデオは、1953年に作られた懐かしい映画「リリー」だった。
私の長い映画鑑賞歴の、極く初期の大好きな映画なのである。
頭の部分だけちょっと観て、と思ったのに眠くならず最後まで観てしまった・・・
少女の頃に、四ツ橋に有った大昔の文楽座で、H子姉ちゃんと一緒に観た。
とにかく足の悪い人形遣いのメル・ファーラーが格好よく、すぐイカレてしまった。
リリー役のレスリー・キャロンは、その頃は余り可愛いと思わなかったのに、今観るととても愛らしくてチャーミングである。
反対にメル・ファーラーは嫌みな男に感じた。
オードリー・ヘップバンと結婚した時には、しょうがないか、相手はオードリーなんだから。と思ったものだったが、多分彼は少女から見て魅力的な男性なのだろう。
リリーは16才の孤児、親戚を頼って出て来たのに叔父さんは亡くなっていた。
たまたま出会ったマジシャンに優しくしてもらって、恋心を抱く。
しかし彼はかくれ妻帯者で、奥さん役はザザガボール、彼女の魅力的なこと。
リリーに辛く当たる、と思い込んでいた人形遣いの男は、直接リリーに話しかけず、パペットを通してリリーに語りかける。
人形劇が実に可愛くて、リリーが人形相手に愛らしく歌う「ハイリリーハイロー」の歌も懐かしい。
ミュージカル仕立てで、レスリーキャロンは「パリのアメリカ人」でもそうだが、ダンスも素敵である。
そんなこんなで、観ているうちに眠くなるどころか、いよいよ目が冴えて来たのであった。あ〜あ。