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a-dollのブログ

忘れたくない日々のあれこれの記録

山の日

今日も暑い〜

「山の日」の休日ということで、堂々と休める。

別にいつも卑屈になって休んでいるわけじゃないけれど。

私は高所恐怖症で山登りは嫌い。Nさんのようにマチュピチュみたいな手すりもない急な山道を登るなどと想像するだけで足がこそばくなってくる。

 

図書館で借りた三浦しをんの「神去なあなあ日常」を読んだ。

横浜に住む主人公の勇気は高校の成績も悪く、ろくな就職先も無さそうなので、担任の先生とお母さんが結託して林業の会社へむりやり就職さす。

 

お母さんはまるで「獅子の谷落とし」である。

長唄「連獅子」で親獅子が子獅子を谷底へ蹴落とす場面があるが、勇気のお母さんたるや、山の上へ息子を蹴り上げる感じである。立派な親である。

 

奈良県の境い目あたりの三重県の山村で嫌々修行を始めた。

雪起こし、枝打ち、地ならし、苗木の植え付け、夏の草刈りなど、急な斜面での作業は初めての勇気には大変な作業で、なんども逃げようとするが、山奥過ぎて不可能なのである。

だんだん村の風習や方言にも慣れて逞しくなっていく様子が面白い。

吉野でも、高野山でもちょっと観光で行くだけでも深い杉や欅の森が垣間見えるが、林業の大変さが良く理解できた。

 

山火事を消す場面も息を飲むが、圧巻は樹齢千年の大木を切り倒して山の中を修羅で滑り走らせて行く場面。48年ぶりの大祭だそうである。命がけの危険な作業で勇気も参加させてもらって逞しい男たちと共に活躍する。

躍動感あふれる描写で面白い小説だった。

神去なあなあ日常

神去なあなあ夜話

「山の日」にタイミングよく読み終えたが、林業に携わる人が危険を冒して山を守っているから日本の美しい山は保たれているのだ。

勇気みたいな男性が沢山林業の後継者になると良いなと思う。