a-dollのブログ

忘れたくない日々のあれこれの記録

朝風呂

お正月の二日は朝からお風呂に入る。
子供のときもそうだった。
大阪の町では銭湯の若い衆が朝湯の沸いたのを宣伝して回った。普段は忙しく働くだけの商家でもお正月だけは朝からお風呂に入る贅沢が許されたのであろう。
それにしてもさほど広くも無い家のお風呂に、大勢の家族がどんな順番でどうゆう風に入ったのだろうか。記憶は定かではない。
お風呂から上がると、着物を着せてもらった。
母が大晦日に夜遅くまで針箱を出して、肩上げと縫い上げを下ろしてくれていた。成長した分肩での縫い上げと裾上げを縫い直すのだ。
頭には糊をきかせた絹のとてつもない大きなリボンをつけた。
お正月の着物はたもとが長いので嬉しい。
羽子板を持って門の前で妹と羽根つきをした。羽を落として拾うのも、たもとを引きづらないようにちょっと持つ仕種も、何となく女らしくなったような気がしたものだ。
叔父がお年始にいらっしゃって、踊りを披露さされるのもちょっと嬉しかった。
「上手になったね」と褒めてもらって天にも登るここち。
叔父(父の弟)はハンサムで素敵だったのだ。
懐かしいお正月の思い出だ。