a-dollのブログ

忘れたくない日々のあれこれの記録

今日も暑い。明日はお盆の棚経にお寺さんがお参りに来て下さるので、仏壇の飾付けの準備をする。
夫は、ただテレビの前に座って高校野球を見ているだけなので、手伝って貰う事にする。
取りあえず1対の岐阜提灯の組み立てをしてもらう。彼はこういう仕事は昔から苦手な分野なのだが、脳の活性化の為、あえてやってもらう事にした。
案の定もたもた、仕方なく私が片方を5分程で組み立てて、「はい、この通りにお願いします。」と見本を示した。
「やる。」と言った限りメンツと言うものがあるので、時間をかけて頑張った。どうやら出来上がって仏壇の横に格好よく据えようとしたら、ぐちゃっと部品が外れるのである。詰めが甘いのだ。彼が、マッサージに行った後やりなおして完成しておく。
毎年、お盆の準備をしながら思い出す。姑に厳しく小言を言われながら暑いのに黙って準備をしたこと。どっちでも良いような事を、「こうでないとならぬ、」と言い張られ私は我慢してその通りに準備をしたことを。
子供の頃、母が仏壇の飾付けをするのを手伝うのは大好きだった。普段食べられないような果物(ぶどうや梨や桃、普段は庭で採れるイチジクやスモモ、グミを食べた)もお供えしてあって、お下がりはジャンケンして妹と好きなのを食べるのが楽しみだった。他に落雁のお菓子もお盆が終わると食べられるのだった。
妹と縁側に座って、ホオズキを作った。庭に植えられていた真っ赤なホオズキを根気よく揉んで種を出す。破らない様にするのは難しい。時間をかけてホオズキを完成する。出来たのを水で洗う。しっかり洗わないととても苦いのである。ぎゅーぎゅーと口に含んで鳴らす。何て事は無いのに、いつまでも口に入れている。夜になっても鳴らしていると「蛇が来るから止めなはれ」とお祖母ちゃんが注意した。蛇が蛙と間違えると言うのである。
家には冷房など無く、蚊取り線香を炊いて縁側に座っていると涼しくて、テレビも無い頃の夏休みの子供の時間は、ゆっくり過ぎて行った様に思う。