a-dollのブログ

忘れたくない日々のあれこれの記録

田辺聖子のドラマ

村上春樹チェコフランツ・カフカ賞を貰ったニュース。ファンとしてはとても嬉しい。スーツにスニーカーを穿いて贈呈式に臨んだと言う。素敵だなあ。
私が好きな作家の中の1人に田辺聖子がある。殆どの小説や随筆は読んだから、かなり影響を受けている。落ち込んだときに読むと元気になる、私に取って薬みたいな本なのだ。沢山の人形やドールハウススヌーピーを愛し、それらに囲まれて生活しているなんていうのも好きなのだ。
今の朝ドラ『いもたこなんきん』は彼女がモデル。藤山直美が演じているのも良いが、子供時代の回想の場面がまた面白い。
大阪訛の達者な俳優を揃えているので、つっこみを入れる所が無いのが良い。
少し前に大掃除の場面が有って面白かった。私が子供の頃は夏に大掃除が有って、子供達は邪魔だからと姉と一緒に、堺の大浜にある今で言うヘルスセンターみたいな所に避難させられた。少し大きくなってからは、ぞうきん絞りやら荷物運びを手伝った。兎に角家中の畳を全部上げて庭に立てかけて干し、という事は家具も全部除けて外へ掘り出さなあかん。大騒動の1日なのだ。
家具では無いが腰の曲がったお祖母ちゃんも家に置く訳にはいかず、庭の木陰にござを敷いて座ってはった。ドラマのばあばあばあちゃんも近所の境内で座ったはったから同じだ。
蛇の皮で大騒ぎしている場面が有ったが、我が家では裏の倉庫に蛇が住んでた事も有ったし、天井を蛇が這っていた事も有ったし、昔は怖かったなあと思う。
日本が戦争になる前の平和な大阪の庶民の生活を楽しく描いて楽しいドラマになっている。
やがて戦争が、ドラマの家族の幸せもぶち壊し、主人公の無邪気な少女時代に終わりを告げさせてしまうのだ。