a-dollのブログ

忘れたくない日々のあれこれの記録

ウイーンのオペラ

a-doll2008-07-30

昨日の夕刊に指揮者のホルスト・シュタイン氏が80才で亡くなったと出ていた。
大きなおでこが特徴の指揮者である。
15年前、夫とウイーンに旅行した時、オペラ座の正面バルコニー席で『ローエングリン』を観た。
パンフレットを観てもドイツ語だから指揮者が誰か良く解らないままオペラは始まった。
オーケストラピットでチューニングが始まって、やおら現れたのが堂々としたホルスト・シュタイン氏だった。
日本でN響を振っている映像を観ていて、印象的な姿を記憶していたので、ああホルスト・シュタインさんだ、って解って嬉しかった。
あのワーグナーのオペラは私に取っては最高の思い出である。
今でもありありと瞼に残っているが、かの有名な美しい前奏曲のあと緞帳が上がると、舞台正面には紗の幕が掛かっている。やがてその向こうにだんだんぼんやりと現れて来る船のシルエット。1幕が始まって紗の幕が静々と上がってローエングリンが登場となる。
何と言うロマンチックな演出。
今でもワーグナーの音楽が流れるとあのときの感動が甦って来る。
今日の午後はホルストシュタイン氏を悼んでCDで『ローエングリン』を聴いた。

歌舞伎も良いけど、オペラも良いなあ。