昨日、教会の図書に新しく入った本を借りて読んだ。
著者は牧師夫人でもある文筆家の宮葉子さん。
モンゴメリーの原書と3冊の翻訳書を元に、中にちりばめられている聖書の言葉を抜き出して解りやすく書かれている。
アンという素晴らしい人物を生み出したルーシー・モンゴメリーも牧師夫人だが、晩年を辛い思いで過ごしたいきさつも、若い牧師夫人なら理解出来るところもあるのだろう。
アンが出会ったグリーンゲイブルスの信仰深いが生真面目な兄妹マシューとマリラの二人が、アンによって変わって行くさまがこの物語の魅力の一つでもある。特に心の中を口に出して表現出来なかったかたくななマリラが、マシューが死んでしまったときにアンに始めて愛を表現するところは感動すると書かれている。
1993年に松本侑子さんによる注釈付きの完訳が出て、隠された英米文学の謎解きが出来る。
表現が聖書からの引用が多いし、登場人物の名前も聖書から取られている。マシュー=マタイ、マリラ=マリア、レイチェル=ラケル、といった風にである。
もう一度「赤毛のアン」を読み返したい思いに駆られる本である。
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- 作者: 宮葉子,三好貴子
- 出版社/メーカー: いのちのことば社
- 発売日: 2014/04/14
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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