2年半ぶりに歌舞伎を観てきた。
いつも高校時代からの友達3人で行ってたけれど、Kさんはまだコロナが怖いからと止めにしたので、怖さを知らぬYさんと2人で。
でも出し物は2つだけだし、お弁当は食べたらあかん・・・予約して下のレストランで食べてくださいで、足の悪いYさんとレストランまで往復するだけで30分かかりそうなので諦める。
おやつも食べたらあかん、お茶だけ許される。
舞台では浄瑠璃の太夫さんも黒いマスク、上手で柝を打つ人も黒マスク。
大向こうの掛け声もあかん、客席ではしゃべってはならん、拍手だけ。
ちょっと歌舞伎見物とは程遠い扱いだったけれど。
でも柝の音とともに幕が上がると華やかな歌舞伎の舞台が現れて、嬉しかった。
出し物は
「嫗山姥(こもちやまんば)」
片岡孝太郎の八重桐。
近松門左衛門の作だが、自害した夫の血が体内に入って身籠り、体は男と女の力を持つという妖怪になるこわ〜い話。
八重桐は山に入り山姥となって生まれた子供は坂田金時。
奇想天外な浄瑠璃で、八重桐の「しゃべり」が見どころ。
「浮かれ心中」
井上ひさしの戯曲「手鎖心中」を歌舞伎仕立てにしたもの。
豪商伊勢やの若旦那栄三郎(中村勘九郎)が戯作者になろうと、話題を呼ぶため心中を演じるが、殺されて天国へ登ると言う話。
チラシには
「中村勘九郎ちゅう乗り相勤め申し候」と書いてあった。
私たちのチケットは2階の前を取ってもらってたので、宙乗りのスリルを感じるには最高で、これは楽しみだった。
白装束の勘九郎さんが鼠(ちゅう)に乗って花道の真上を踊って私とYさんの方に向かってやって来る。
手から蜘蛛の糸を投げて、小さく切った金銀赤黄青色とりどりの色紙が舞い散った。
Yさんと私は充分芝居見物を楽しんで満足して帰ったのだった。
くたびれたのに懲りずに「又 行こな」
本当は夜の部が観たかったのだけど(片岡仁左衛門が出ているし)夜は危ないと言うので昼の部にしたのだったが、仁左衛門さん休演ということで、それはまあ良かったのだけど、仁左衛門さんの体調が心配な2人なのだった。