a-dollのブログ

忘れたくない日々のあれこれの記録

小学校のクラスメイト

気がつけば8月も終わりに近くなった。

暑いながらも北のお勝手の辺りは涼しい風が吹いている。

しゃがみ込んで枯れた葉や雑草を抜いていると気分が爽やかになる。

秋の気配というのかな。

嬉しい。

 

戦後の新しい教育になってからの小学校生活は楽しかった。

5年生になると男女共学になった。

男の子は悪さをするけれど女子には優しかったので、それなりに仲良く楽しいクラスだった。

この頃フォークダンスが始まって照れながらも手を繋いで楽しく踊ったのだ。

担任の宇野先生は男の先生。

5、6年を受け持ってもらった。

エコ贔屓なく平等で皆が先生を慕っていた。

 

毎日楽しかった。

この年も三学期にクラス対抗の劇をした。

宇野先生はお忙しくて生徒たちに任せっきりだった。

黙ってニコニコ見ておられるだけ。

 

なぜが女子が力を持っていて、中でも薬局のお嬢さんのTちゃんと、お父さんが開業医でお母さんが作家のKちゃんの二人がお互いにライバル同士なんだけどリーダーだった。

選んだのは川端康成少女小説「美しき旅」。

少女たちの間でベストセラーだった。

脚本も数人で書いてガリ版で印刷した。

配役はオーディションで決めた。

候補に上がった人が皆の前で演技をして投票するのだ。

どんなお話が忘れてしまったけれど、私は盲目の少女役だった。

何の役にも当たらない人は、幕引き係とか色々役割を決めて学芸会に臨んだのだった。

 

準備は楽しかったし、訳わからないけれど何や可哀想な女の子の話やな〜と評判で、学芸会が終わってからも、下級生の子らが覗きに来て「あいつ***やねんで〜」と言われたものだった。

 

とにかく仲良しで楽しい2年間だった。

80歳を過ぎてからも(3年前)まで毎年のようにクラス会を開いていたことでも証明できる。

中年になってからI井君が発起人で集まるようになった。

宇野先生はもう亡くなってしまわれたけれど、6年3組宇野学級クラス会というネーミングで集まったのだった。

常にクラスの半分ぐらいが集まって、時には先生の墓参に行ったりした。

クラスメイトは順番に亡くなってしまって、また外出できなくなったりして最後はたった6人の出席だった。

コロナがなかったら、まだヨタヨタしながら一緒にご飯を食べてカラオケに行ってたかも知れない。