爽やかな秋晴れの朝。
ラジオでニュースを聴きながら朝食の時間を過ごしていた。
昨日煮たブラックベリーのジャムをたっぷり塗ったトースト、温かいミルクティーが美味しい季節になったな~と思いつつ。
ニュースが終わってクラシック音楽が始まった。
バルトークの弦楽四重奏の説明を聞いていたら、突然ニュースが割り込んで入った。
7時21分、弾道ミサイルが発射されたとのこと。
北海道と青森の人々には頑丈な建物の中へ逃げるように促す緊急放送だ。
朝食の平和な時間は無くなった。
アナウンサーの声も慌てふためいていたが、私の心もざわついてしまった。
これって77年前と同じ状況だ。
家族でラジオを囲んでまずまず平穏な団欒の時間。
ラジオから落語や音楽が聴こえていたと思う。
突然番組を遮って緊急放送が始まる。
「空襲警報!空襲警報発令! 東部軍管区情報によると・・・敵機がどこそこ付近を北に向かって・・」
私は8歳国民学校3年生だった。
度々繰り返し放送される体が凍り浮くような恐ろしいラジオのアナウンスを思い出した。
今朝はミサイルは太平洋に落ちたらしいが、私の朝の平和な気分は無くなってしまった。
ニュースを聞いた北海道や青森の人々はさぞ驚いて恐ろしかっただろう。
後でニュースによると新幹線は止まったし、あるところではマラソン大会が取りやめになったとか。
平穏な暮らしがわやくちゃになってしまったではないか!
なんという腹立たしい。
聴きたくないけど貼り付けた。