「第九」の練習場所は毎日変わる。
昨日の指揮者の練習はいつものサンスクエアだったので、いつも通り南海電車とJR
を乗り継いで行く。
歌おうと誘ってくれたMさんは目が悪く足元がおぼつかない。
同居の息子さんに「夜の練習は今回限りでもう禁止にする」と言われたとか。
息子というのは以外とうるさい。
その点娘は放ったらかし。どこへ行こうと私は自由。
いざとなった時に、手を貸してくれたらそれで良いのだ。
どこへ行くのも一人で電車に乗って行く私と違って、誰か(彼女は茶道の先生なのでお弟子さん)が同伴する。
全てカードで改札を通る。
今回はJRの切符を買う必要があるので毎回「ここへ120円入れて」と私が指導する。
暗い道は腕を組んで歩く。
すぐ忘れて放って来て気がついて「ごめんごめん」と戻ることが度々なのだ。
「一緒に待ち合わせて行くから大丈夫、と息子さんに言っとき・・・。」と約束したものだからちゃんと引率しないといけない。
もう一人のNさんは山登りが得意でさっさと私たちを忘れて歩く。
なのに、明日行く「ザ・シンフォニーホール」への行き方が分からない。
「忘れた」という。
情けない。
だから時刻表を調べて、彼女たちと「新今宮」で待ち合わせをすることにした。
私は老女二人の引率者なのだ。
二人とも私より年下なのに・・・。
今夜はオーケストラ合わせで、泉大津まで行く。
Mさんに「天下茶屋で降りて向かいの難波から来る急行に乗るねんよ」と昨日いい含めておいた。3両目に乗ると言っておいたけど時間的に満員なのを忘れていた。
泉大津で下車して不安げに立っているMさんを見つける。
やれやれ。
過保護は良くない。自立できない老婆を作ってしまう。
ソリスト4人も参加して4楽章だけの練習をした。
わくわくして来る。
明日は熱でも出ない限りステージで歌うぞ〜。