コーラスの練習が終わって帰りに、Tさんが「来週休むわね。白内障の手術で入院するから」と言った。
病院は近くのT病院だ。
「あの病院は食事が美味しいって言うよ」って皆が口々に言った。
「そうよ」
私が自信を持って太鼓判を押す。
1昨年の11月末から翌1月末まで2ヶ月入院した私は毎日美味しい食事で慰められていたのだから。
特にお正月の3ヶ日は凄いご馳走だった。鯛の塩焼きもエビフライも普段口にしないご馳走を頂けたのは入院していたお陰。
Tさんが言う。
「私もお正月を挟んで手術してもらったら良かった」
そんなことできるはずがない。
私は煽って言った。
「お正月は先生は休んだはるし、リハビリの先生も休みやし、ご馳走食べて寝てるだけやもの。楽やったわ〜」
Tさん「ええな〜」
大いに羨ましがらせる。
でも実際は主治医の先生は大晦日の夜病室を覗いてくださったし、リハビリの先生も交代で休みを取って、時間は短縮されてたけれど、しっかりシゴかれていたのだった。
「白内障の手術が無事に終わるように祈ってるよ」
「ありがとう、頑張るわ」と言ってTさんは帰って行った。