a-dollのブログ

忘れたくない日々のあれこれの記録

夏の準備

急に暑くなって慌てる。
数日前に羽毛布団を夏布団にようやく変えたばかりなのに、今日は竹のシーツを出した。
扇風機も出したり何かと忙しい。
私の子供の頃は6月に入ると、家中の障子や襖を全部外して、座敷用のすだれや、よし障子に変えたり麻ののれんを吊るのが決りだった。
広くなった座敷を、縁側から風鈴をチリリンと鳴らして涼しい風が通り抜けて行く。この開放感で夏が来る喜びを感じたのだった。
蚊が出始める頃ともなると蚊取り線香と蚊帳の出番だ。
麻の蚊帳は藍色で、下の方は白くぼかしになっていた。
蚊帳の中に入るのはコツが要る。団扇であおいでそこらあたりの蚊を追いやってから、すばやく潜り込むのだ。もたもたして蚊も一緒に入ろう物ならお姉ちゃんにこっぴどく叱られる。
扇風機も有るにはあったが主流は団扇。お客様にうちわの風を静かに送っていた母の姿を覚えている。
幼い頃の夏の夜の思い出は、蚊取り線香の匂いと蚊帳につきる。今の蚊取りリキッドでは全く風情がないなあ。
午後、汗をかきながら公民館へコーラスの稽古に行った。
先週さぼったから、案の定皆が「具合悪かったん?」と聞いてくれた。ずる休みをして皆に心配かけてしまった。