聖書の動物たち(6)ー鶏
金剛バプテストキリスト教会婦人聖書の集いより
動物は私達人間が思う以上に大きな役割を託されているかもしれない。
鶏もそうである。
聖書:ルカ22:54-62
彼らはイエスを捕らえ、引いて行き、大祭司の家に連れて入った。
ペテロは遠く離れてついて行った。54
人々が中庭の真ん中に火をたいて、座り込んでいたので、
ペテロも中に交じって腰を下ろした。55
すると、ある召使いの女が、
明かりの近くに座っているペテロを目にし、じっと見つめて言った。
「この人も、イエスと一緒にいました。」56
しかし、ペテロはそれを否定して「いや、私はその人を知らない」といった。57
しばらくして、ほかの男が彼を見て言った。
「あなたも彼らの仲間だ。」
しかし、ペテロは「いや、違う」と言った。58
それから1時間ほどたつと、また別の男が強く主張した。
「確かにこの人も彼と一緒だった。ガリラヤの人だから。」59
しかしペテロは、「あなたの言っていることは分からない」と言った。
するとすぐ、彼がまだ話しているうちに、鶏が鳴いた。60
主は振り向いてペテロを見つめられた。
ペテロは「今日、鶏が鳴く前に、あなたは三度わたしを知らないと言います」
と言われた主の言葉を思い出した。61
そして、外に出て行って、激しく泣いた。62
状況
この箇所は、ペテロがサタンの誘惑に負けて、キリストを否んでしまうところである。
もし鶏が鳴かなかったとしても、ペテロの否みは有っただろうし、否んだ後の反省も有ったかもしれないが、
鶏の甲高い鳴き声が一層深くキリストの言葉を思い起こさせ激しく泣くに至った。
1、鶏の鳴き声はキリストの言葉を思い起こさせた。
イエスは言われた。
「ペテロ、あなたに言っておきます。
今日、鶏が鳴くまでに、あなたは三度わたしを知らないと言います。」34
2、鶏の鳴き声は、自分の罪深さを思い起こさせた。
キリストのことを
①知らない
「いや、私はその人を知らない」といった。57
②無関係である
「あなたも彼らの仲間だ。」
しかし、ペテロは「いや、違う」と言った。58
③何を言っているのかさっぱりわからない。
しかしペテロは、「あなたの言っていることは分からない」と言った。60
④大言壮語した(最後の晩餐の時に)。
シモン(ペテロ)はイエスに言った。
「主よ。あなたとご一緒なら、牢であろうと、死であろうと、
覚悟はできております。」ルカ22:33
するとペテロは、嘘ならのろわれても良いと誓い始め、
「私は、あなたがたが話しているその人を知らない」と言った。 マルコ14:71
3、鶏の鳴き声はキリストの執り成しの祈りの有難さを自覚させた。
①ペテロを見つめられたー「深く憐れむ眼差し」
②キリストの眼差しと鶏の鳴き声は、数時間前の最後の晩餐の時に語られたキリストの執り成しの祈りを思い起こさせただろう。
わたしはあなたのために、あなたの信仰がなくならないように祈りました。32
4、激しく泣いた。
そして、外に出て行って、激しく泣いた。62
上記のもろもろの思いが重なり深い悔い改めに至る感情が湧き上がり激しく涙した姿である。
神の作られた被造物はしばしば人に神の御心を示す。
雷を通して宗教改革者マルチン・ルターは献身に導かれた。
神のみこころに添った悲しみは、
後悔のない、救いに至る悔い改めを生じさせます。 2コリント7:10
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