ついに大晦日。
掃除をし足りない箇所が幾つかあって気になるのだけれど、目を瞑って通り過ぎよう。
日本間の掃除をした。
猫が入って障子や襖を破るので普段は開かずの間になっている。
目に入らないから掃除を怠る。
今日ぐらい掃除をしておかないと・・・と乾拭き布で拭きまくる。
床の間の軸を架け替えた。
お正月らしい「蓬莱山」。
蓬莱山でどこにあるのだろう?
赤々と朝日が登っている。
空には鶴が2羽舞っている。
打ち寄せる波打ち際には亀が2匹、仲良く空を眺めている風景だ。
軸の箱には夫の祖母の字で、高砂と対、と書いてある。
家で婚礼を執り行った昔は、床の間に「蓬莱山」と「高砂」の1対の軸が掛けられたのだ。
義妹が結婚する時、結納が相手方からお仲人さんの手で運ばれた時、結納品を飾る床の間にこの軸が掛かっていた。
古い封建時代の名残の1幅だけれど、床の間に掛けたら、ここだけお正月らしくなった。
茶花に使う。
年末に、床の間の若松を活けに来てくれたMさんが必ず帰りに「初釜に使うから」と白玉椿と共に持って帰ったものだった。
彼女元気にしてるかなあ。