a-dollのブログ

忘れたくない日々のあれこれの記録

秋刀魚の歌

同窓会館へ雨の中をコーラスの練習に出かける。
佐藤春夫の詩に見山富士夫が曲をつけた混声合唱『秋刀魚の歌』をけいこ。
 あはれ
 秋かぜよ
 情あらば傅へてよ
 男ありて
 夕餉に ひとり
 さんまを食らひて
 思いにふける と。
 ・・・・・
この詩は谷崎潤一郎の妻千代に、佐藤春夫が恋をして、作った詩。
谷崎と千代の中は冷め切っていたので、佐藤が千代に同情したのが恋の始まりで、谷崎は佐藤に妻を譲ったというセンセーショナルな事件になった。
詩を読んで「不倫の歌か、うっとうしいと思ったわ」とIさんが云った。
人妻を想いながら独りサンマを焼いて食べて涙を流すなんて・・・うっとうしい女々しい歌だ。
コーラスが終わってから寒いのでおでんやでお酒を飲んだ。メンバー6人。
気がついたら、私を除いて全員独身。
妻に先立たれた男3人、妻に逃げられた男1人、Iさんは未婚だ。
今日の話題は、妻に先立たれてから何故再婚しなかったか?だった。
女性だけでなく、男性も結婚に踏み切るのは結構大変みたいで、意外と真面目なのだなあと感心した。