a-dollのブログ

忘れたくない日々のあれこれの記録

ドールハウスのおはなし

良く眠って気持ちよい目覚め。外は秋晴れの爽やかな天気だ。
夫の友達Oさんは、夫のメールアドレスを教えたら、メールを再々送ってくる様になった。夫もたどたどしく返事を書いている。そして言う事に「やっぱり電話でしゃべる方がええわ」。
そうなのだ。しゃべりんはメールが嫌いなのだ。周囲を見渡しても、だいたいおしゃべりが好きな人はインターネットをしない。携帯でもメールはしない。兎に角しゃべりたいのだ。
Oさんは寡黙な人だから、口には出さなくても普段から夫の電話魔に辟易しているのかも知れない。アドレスを知って「やったー」と思っているのかも。
図書館で借りて来た子供のお話の本、『ドールハウスから逃げだせ!』を読んだ。作者はアイルランド系アメリカの作家イヴ・バンティング。題名に引かれて読んだが中々面白かった。一人暮らしのミセス・シェパードは、亡くなった夫が作ってくれた立派なドールハウスを自慢にして大切にしているが、お人形に飽き足らず本物の人間の子供達をドールハウスに住まわせてしまう。この辺りはファンタジーなのだが、閉じ込められた子供達の哀れさや、段々精神的に成長して脱出を計画して行く様子が、はらはらしながら読ませてしまう。
最終には勇気と知恵を振り絞って、小石で巨人ゴリアテをやっつけるダビデの如く自由を勝ち取るおはなし。
ミセス・シェパードは狂っている。自分の淋しさを紛らわす為に、自分の欲望を満たす為に、他人の自由を奪う。実際に誘拐して閉じ込める事件が最近良く有るが、それと同じで子供のお話と言えど不気味な物語だった。しかも閉じ込める場所にドールハウスを使っているのが、私にはちょっとショックだった。