何年か前にパリの地下鉄に乗ったとき、女性の目に力を感じた。じっと大きな目で人を見つめ、見つめられた方はたじたじとなる。イギリスから電車で来たから、イギリスの女性との違いを感じた。パリの女性の目はお化粧をしっかり施して有ったのだ。
昨日読んだ落合恵子さんのエッセイにも“気の張る仕事の時は目力を補強する為にアイラインを施す“と書いてあった。このエッセイは、老眼鏡にまつわる話なのだが、アイラインを引くのに老眼鏡が無ければ出来ないとおっしゃっているのだ。一日中老眼鏡を探しまわって大変だという主旨の文章。
そこで彼女に教えて上げたいのが私のお化粧法。
それは手鏡。拡大鏡が付いている両面の手鏡。最初は大きく皺が写ってぞーっとするが、その内慣れて来る。
私も外出時、パリの女性を見習って細いアイラインとマスカラを施すが、拡大鏡は重宝している。化粧してから老眼鏡をかけて点検するより手っ取り早い。
えらいしわくちゃや〜とがっかりしながら化粧を終え、普通の鏡に映すと、まあまあかいなと安堵するのだ。
と言っても、最近は疲れて来るといくらアイラインを施してあっても、力が出て来ない情けない目になってくる悲しさを味わっているけれど。
