a-dollのブログ

忘れたくない日々のあれこれの記録

新米ロボット

またルンバのこと。
今朝はリビングに続いて玄関も任せた。兎に角隅々を刷毛で掻き出して掃除するから気持がよいのである。
玄関をごとごと走って掃除をしている音がしていた。
玄関は何も置いて無いからと安心していたら、突然「ガッシャーン」と何かが落ちる大きな音がした。
飛んで行ってみると、ステンドガラス製のランプが落ちて割れていた。コードを引っ張って落としたらしい。ルンバの上に落ちたのではなくてほっとした。コードを垂らしておいた私が悪い。
このランプは20年前に個展をされた方の作品を義理で買ったもの。美しいが余り気に入ってなかったので執着は無い。
私の使用人代わりの大切なロボットなのだ。慣れるまでは仕方が無い。

実家の母は、亡くなるまでお手伝いさんを使っていた。
私の子供の頃は、お得意先の紹介で三重や和歌山から若い娘さんが女中奉公に来た。大阪の商家で行儀見習いをするのが大きな目的だった。
電話の受け答え、客の持て成し方、行儀作法から裁縫から料理まで1人前に仕込んでもらってお嫁に行ったのだ。
私の記憶に有る大抵の新米のお手伝いさんは、慣れるまで失敗をしたものである。大事なお皿や鉢を割った。緊張の余り手が滑ってしまうのだろう。
母は「これから気をつけなはれや」と云うだけで、きつく叱ったりしなかった。
地方から出て来た娘さんを預かるのは責任もある。自分の思う様にしつけて可愛がって、大切に育て自分の手足として重宝したのだと思う。

現代に生きる私は、ロボットを可愛がって手足の代わりに使いこなさないといけない。時間が少し必要だ。
母が生きていたらさぞ驚く事だろうなあ。