今日も断捨離に励む。
何でも取っておきたい性分の者は辛い。現代のように有り余る物に溢れていても、捨てるのは勿体ないという思いが断ち切れない。
結婚した頃、夫の父は私にこう言った。
「マッチ１本、シデヒモ１筋無駄にせんよう所帯をして下さいや。」
段ボールケースなど無かった時代だから、小包はシデヒモで堅く括ってある。それを鋏でぶちっと切ると叱られる。根気よく丁寧に解いて丸めておかねばならない。
次に小包を送る際にそれを使うのだ。
真面目な嫁の私はそれを守っていた。
マッチは兎も角、麻の紐はつい最近まで丸めて取る癖が残っていた。
細かいことをケチケチ言うわりに、太っ腹な所も有る舅のことが嫌いでは無かった。
しかし、昨日今日私がしていることを知ったらなんて云うだろうか。
