大恐慌の1933年、南フィラデルフィアで母と祖父と暮らす12才のジェンナーロ。
映画館が新装開店した。ジェンナーロは観に行きたいが、貧しいので映画を観るための25セントが無い。
映画の冒頭で、教会の前で、結婚式の晴れ姿の人々とお葬式の行列が鉢合わせして、大騒ぎと成っている。それに加えて映画館ラ・パロマの新装開店の宣伝カーが通る。
とても面白いシーンだ。
病気のお祖父ちゃんは、「わしが死んだら25セントを上げる」と約束する。お金は欲しいが、さりとて大好きなお祖父ちゃんに死なれるのは嫌だ。
ジェンナーロはお金を稼ぐために努力をする。その間に大人の世界を見ることになる。
ようやくのことで25セントが出来たが、時間切れで料金は50セントになっていた。
お祖父ちゃんにはアル・パチーノ。お母さんにはマストラントニオが好演。お祖父ちゃんは孫に、夢を持って実現することに努力せよ。と伝える。
お祖父ちゃんは、イタリアからアメリカ移住を夢にやって来たのだった。
ジェンナーロが往診に来た医者に「鞄持ちの仕事をさせて。」と頼むが、医者が「金はない、患者が貧しいからな。」と断る。何か悲しい可笑しさだ。全編哀れさが漂う可笑しい映画だった。