a-dollのブログ

忘れたくない日々のあれこれの記録

映画「ゴヤの名画と優しい泥棒」

昨日見た映画

2022年のイギリスのコメディ映画「ゴヤの名画と優しい泥棒」

監督:ロジャー・ミッシェル

 

実際にあった事件を扱っている。

1961年、ゴヤの名画「ウェリントン公爵」が盗まれた事件。

 

60歳になるケンプトン・バントン(ジム・ブロートベント)はインテリで、戯曲を書いては売り込んでいるが、採用されたことはない。

タクシーの運転手やパン工場に勤めるが、役立たずで、すぐクビになってしまう。

妻も家政婦をして働いているが、家計は苦しい。

家族は妻(ヘレン・ミレン)と、次男ジャッキー(フィン・ホワイトヘッド)で、小さなアパートに住んでいる。

ある日、BBC放送の受信料未払いだ、と役人がやって来て、抵抗したが未払いの罪で13日間投獄された。

僅かな年金で暮らしている老人の楽しみはテレビだけである。

その中には、第2次大戦で戦争に行った人たちもいる。

それを金を払わなければ見せないとは酷い、と一人で抵抗運動を始めた。

 

ある日、ロンドンの美術館ナショナルギャラリーに飾ってあるゴヤの名画「ウェリントン公爵」が盗まれた。

大事件で大きく報道された。

そして、ケンプトンの家の箪笥の中に、ゴヤの「ウェリントン公爵」が隠されていた。

絵画の価値は14万ポンド。

盗んだのは次男ジャッキーで、発見者として報奨金をもらうつもりだった。

 

ケンプトンは絵画の価値と同じ14万ポンドを慈善事業に寄付せよと政府に要求した。

家に隠していることが露見しそうになったので、「ウェリントン公爵」を持ってギャラリーに返しに行った。

実術館の人はさぞびっくりしただろう。

窃盗罪で裁判にかけられたる。

弁護士(マシュー・グード)が良い。

 

イギリスで高齢者のBBCテレビ視聴が只になったのは、2000年になってからという。

日本でもNHKの視聴料を高齢者には無料にしてほしい。

ネットを見ない高齢者はテレビだけが楽しみな人が多い。

 

ケンプトンは良い人で天真爛漫だが、こんな人を夫にしたら妻は苦労するわ。