a-dollのブログ

忘れたくない日々のあれこれの記録

オペラ「マダムバタフライ」

堺市民会館へ堺シティーオペラの公演「蝶々夫人」を観に行く。
タイトルロールは横山恵子。この人の歌は始めて聴いたが歌も仕種も堂に入っていて素晴らしいものだった。
ピンカートンはプラハ国立歌劇場のヤン・ヴァチックで美声が良く響いてこれも素晴らしくて良かったが、おしむらくは姿が悪い。早い話、デブなのである。
オペラは音楽を聴くのは勿論大切な要素だが、歌舞伎と同じで視覚もとても重要だと思う。
何であんなデブのアメリカ人のために命を絶たなあかんのんかと思ってしまう。
蝶々夫人」は何度も観たオペラだけれど、観る度に違う魅力を発見する。
今日素晴らしいと思ったのは、二幕の幕切れスズキと蝶々さんの二重唱が美しく胸を打った。
それにしても、オペラは高い。
A席で一万円もする。
客の入も満席ではなく、上質なオペラなのにもっと沢山の人に観てもらわないと勿体無いなと思う。
日本人によるマダムバタフライは美しい舞台に仕上がっていて、違和感がない。
フィガロの結婚とか魔笛だと、もうちょっと足の長さが欲しいとかつい思ってしまうが、日本人には日本人の役が似合う(当たり前か)。
着物の着こなしや立ち居振る舞いも良く練習が足りていて自然で美しい。物語りも分かりやすく退屈しない。
無責任男ピンカートンに世間知らずで一途な蝶々さん。
子供との分かれの所は哀れで涙が出た。
オペラはやっぱり楽しい。