教会の牧師、中西先生がお花を持ってお見舞いに来て下さった。
後遺症が全く無くて、いつものように自己中心的にべらべらしゃべっている夫を見て、先生は本当に安心なさったようだ。
いつも祈っていて下さって感謝する。
退屈している夫は、松竹座に歌舞伎を観に出かけて行った。のんきな人だ。この調子だと長生きをするだろう。
静かになった家の中で、ドールハウス作りに専念する。
ところで、私が愛用している20センチの竹製の定規には、裏に5年3組***子と持ち主の私の名前が筆で幼いタッチで書いてある。母に買ってもらったセルロイドのお裁縫箱に、針山や糸巻きや握り鋏と一緒に入っていた物だ。
だから小学生の頃から不思議に捨てずに紛失せずに60年ちかく手許に有って使っていることになる。
勿論他にプラスチックのが何本もあるし竹製のも何本か使っていた筈だが。
直線をカッターで切る時これが一番使い良いのだ。プラスチックのは定規ごと削ってしまいやすく使いづらい。
目盛りだけははっきりしているものの、傷だらけで汚いのだが、多分これからもずっと愛用することと思う。
今日はドールハウスの地面の高低を表現するのに発砲スチロールを使った。
これは只だし便利なのだけど少々厄介な素材なのだ。
簡単に思っている形に切れるのだけど物凄い粉。静電気であっちこっちに粉雪の様にくっついて、離れないのだ。
掃除に時間を取られた。