a-dollのブログ

忘れたくない日々のあれこれの記録

写真の顔

暗黒の中学生時代の写真を見ると、いつもブスッとした不機嫌な顔で写っている。ブスなのは解っているけれど、わざわざよりブスに写らなくても良いのにと思う。
本当は写真に写りたく無いけれど、しゃあないから写っているという感じで、いかに劣等感の塊だったか解るというものだ。
クラスメイトの女の子はおませで、はや女性として完成しつつ有る様な人が多く、おくての私は全てに遅れを取っていた。
体育は駄目、学科はまあまあだったけれど、得意の美術はあんな具合だし、音楽も先生に無視され続けていて歌を忘れたカナリア状態だった。
唯一、ちょっと光が射していたのは校長先生が書道の先生で、仮名書きを褒めて下さったので、嬉しくて良く勧められて書いていたことだけ。
人は何か一ツでも嬉しい事が有れば、何とかやっていけるのだ。
また、写真に戻るけれど、中学校の写真で、Tさんはいつも笑顔で写っている。誰かが「いつも写真の時は早めに笑顔を作ってやんねん、しんどいと思うわ」とちょっと意地悪げに言ったものだった。
私はずーっとずーっと後になってやっと気がついたのだ。
写真はずっと残る。不機嫌な顔は永久に不機嫌だ。Tさんの様に努力して良い顔を残す必要は有る。
美しい女優さんでも、こちら側から撮らないで、とか注文するそうだ。
かのオードリーヘプバーンも決して反対側は撮らせなかったらしいし、黒柳徹子もカメラが向くとさっと笑顔の表情に変えるのが解る。
それはそれとして、構えなくても楽しいとき嬉しい時は良い顔で写っている。
中学校1年生の頃や、小学校の時の写真はどれもそれなりに可愛く撮れていて、ああ幸せだったのだなと思えるのだ。