a-dollのブログ

忘れたくない日々のあれこれの記録

ある戦術

同室の患者の奥様は、自分を全て犠牲にしてこの11年間を過ごして来たと何度も言った。見上げた立派な奥様だなあ、私には決して真似出来ないなと感心する。
彼女は詮索好きでもあって、「お宅は娘さんと2人で看護しはるからよろしいな。一人娘さんですか。まだお嫁に行ったはれへんのですか」と聞かれた。
ほら来た!娘はすまして「ハイ」と言っている。「まだお若いからよろしいな」。
帰り道に娘は「年は決して言わないでおこう」と言った。私も「お母さんの年も言わんとこ」。
夫の年は言ってしまったから知られているが、私は後妻さんと言う事にして15年位サバを読んだらどうやろ。
そうしたら私は57才。娘はちょっと薹の立ったお嬢さんということで行こう。と戦術を練ったが、ちょっとばかりしんどいかなあ。