子犬用のたすきがけのお散歩紐を、しっかり結んだクルミを連れて庭の掃除を楽しむ。
草むしりに夢中になってふと見ると、クルミがいない。
たすき掛けの紐を抜けたのだ。ベンチの足に紐だけが残っている。
行き先は解っていた。
空き家になっているお隣の、草ぼうぼうの庭を歩きたいのである。
私は庭掃除をやめてソファーで寝転んで読書をする。
小一時間ほどして帰って来た。
娘と２人にこんこんとお説教をされて、じっと座って目をつむって聞いている。
多分早くお説教が終わらないかな〜と思っているのだ。
甘い飼い主は、スーパーでおやつの「土佐清水港直送焼き鰹」というのを買って来て、お説教の続き。
「お外の猫ちゃんになったら、こんな美味しいもんは貰われへんねんで〜」
クルミは「耳日曜」とばかりにぱくついていた。
