本棚の整理をしていて、余り開かなかったファイルをみたら、中から手紙や葉書が沢山出て来た。
今ならメールとかラインとか電話で済ますだろうけれど、2〜30年前はまだ「お礼状」を出すのがレディとしての常識という時代だった。
お雛様とドールハウスのささやかな展覧会を家で催したが、その時に頂いたもの。
頂いた便りの殆どは年上の女性からので、今見ても感動する見事なお便りばかり。
なので、便りの差しだし人の半分以上の方はもういらっしゃらない。
心を込めて絵を書いて下さったのもある。
右上のはAさん。
雛壇やドールハウスや市松さんやビスクドール、壁にかけたリース、窓辺の水栽培のヒヤシンスも描いてくださっている。
真ん中の「カシニョール」の絵葉書をくれたのは三つ年上のMさん。
前の住まいの隣人だった。
・・・風の便りでアルツハイマーだとか。
もう会えないし、消息も分からない。
こんなで古い手紙の束なんか出てくると、親しくしてもらったのに殆どの方はもう会えない人で、悲しくなってしまう。
見なければ良いのだけどね。
実はこんな懐かしい手紙や葉書の束が、まだ引き出しにぎっしり詰まっている。
読んで捨ててしまうか、それとも読まずに捨てるか、それともそのままにしておくとか。
雨の日は憂い悩み多し。