朝刊に「シロツメグサ」のことが書かれていた。
江戸時代にオランダから長崎へガラス製品を運ぶのに詰め物として持ち込まれたという。
詰め物の白い花なので「シロツメグサ」と呼ばれるようになったらしい。
所謂外来種の雑草である。
私にとってはずっと「クローバー」と呼び慣れて大好きな親しい花だった。
レンゲソウと並んで野遊びの代表的な野草。
「四葉のクローバー」を探したり、たくさん摘んで編んで首飾りや冠にして遊んだ。
でも四葉のクローバーは見つけたことは無い。
それはしっかり探して見つける根気がなかっただけ。
幸運を呼ぶ印として本に挟んでいたのは誰かにもらったものだった。
最近見かけるようになったのは「ムラサキツメグサ(アカツメグサ)」。
大阪近辺で見られるようになったのは最近になってからだ。
30年ほど前に夫とともに清里へ遊びに行った時、夫の友人の奥様が陶芸をしていて、私に「プレゼントをするから、何か絵を描いて」と窯に入れて焼く前の蓋物を渡した。
突然のことで「・・・」。
ふとホテルの庭に咲いていた赤いクローバーが珍しくて印象的だったので、それを描いた。描くための道具は何だったか覚えてない。
後日焼き上がったのが送られてきた。
この友人夫妻とは、事情があって絶縁状態になってしまった。
奥様は同い年で、一緒に旅行もしたけれど、今どうなさってるだろう。
アカツメグサを見るたびに胸が少し痛む。
懐かしいけれど悲しい。
長い人生には思いがけない色んなことが起こるものだ。
近所の土手で咲いていた。
シロツメグサとの違いは葉の形。