a-dollのブログ

忘れたくない日々のあれこれの記録

つづき3

事件の事はもう少し先にして、この母娘がいかに気楽に暮らしていたかの1つの例に、関東大震災の日のことが有る。
周知の如く大正12年9月1日、東京に地震が揺った。多分名古屋もかなり揺れただろう。
因みに大阪でも私の母は、大きな揺れに驚いて、当時赤ん坊だったC子姉を抱いて表に飛び出したと言う。
「ぎんさま」と娘はお昼時なので、おうどんの出前を頼んでいたのが届いた時だったというのだ。
名古屋だからきしめんの冷やしうどんだっただろうか。
お昼だしお腹が減ったから出前を取ろう。という気楽さ。
私の幼い頃も近所に『まるよし』というおうどん屋さんが有ったのを覚えている。
でも出前を頼んで食べる習慣は無かった。家族が大勢だったからだろう。家で作ったのを食べるというのが商家の常識だった様に思う。
だからA家では、その頃本当にお気楽な生活振りだったのだ。
義叔母が言っていた。地震にびっくりしたので出前のおうどんがひっくり返ったのだそうだ。つづく。