a-dollのブログ

忘れたくない日々のあれこれの記録

フルートの音色

頼んであった増永弘昭氏のCD付き遺稿集『フルートは歌う』が彼の奥様から届いた。
今、CDでフルートの演奏(ライブ録音)を聴きながらブログを書いている。
増永弘昭氏は惜しくも8年前に59歳で亡くなられた。
1993年、知り合いに誘われて夫と共にドイツに旅行したが、その時にガイドを務めて下さったのだった。
ドイツに留学されて、そのあと長くドイツで演奏活動をなさっていたので、ドイツの良い所、美味しい物やあれこれに詳しく一般のツアーでは味わえないドイツの良さを満喫出来たのだった。
フルーティストとして立派な方なのに、夫は高校の後輩というだけで2週間の旅の間中仲よくしていた。お酒を酌み交わしてしゃべって笑い合った状景が甦って来る。
この旅は、昼は美術館を主に夜はコンサートという贅沢さ。
チャーターしたバスで移動したが、時間がおして来るとバスを停めて屋台のサンドイッチやビールを買って車中での食事になることもしばしばだった。
その他は頑固に自分が勧める美味しいレストランで食事をした。白いアスパラガスの美味しさを知ったのもこの旅だ。
ハンサムで恰好良かったし口もお上手なのか、ドイツ中どんな場所でも彼が望むことはどんな無理も効いてもらえる(相手が女性の場合は特に)不思議な魅力の持ち主だった。
ショッピングの時のアドヴァイス。コンサートの聴き所、オペラの見所の解説、こんな贅沢なガイドは無い。
今、フルートを聴きながら、いずみホールでのコンサートを聴いた時の感動を思い出し、素敵だったフルート奏者としての増永氏と同時に素敵なガイドだった増永氏を偲んでいる。