窓から吹く風を受けて過ごす快適さを忘れそうだった。
この2ヶ月間、朝から晩まで一日中エアコンを付けっ放しの生活には飽き飽きしていた。
今日は解放感を味わう。
でもスーパーの配送のおじさんは「奥さん、外はまだ暑いですよ。油断せんと水分取ってくださいよ」と心配してくれる。
ところで物置の掃除をしたら沢山のジクソーパズルの箱が見つかった。
老後になったら遊ぼうと「世界身体障害者芸術家協会」の美しいジクソーパズルをいくつも買っていたのだった。
買ったのは20年ぐらい前だろうか、忘れれてしまったが何箱か積んである。
付属のノリはカラカラに乾燥して無くなっているくらいだからかなり古い。
もしかして私は今老後なのではないか?
今これを使わないでいつ遊ぶのだ?
草むしりも好きだけどパズルはもっと好き。
幾つかの中から「ノイッシュバンスタイン城」を選んだ。
550ピース。
そのずっと前、ノイッシュバンスタイン城に行ってきて記念に2000ピースのジクソーパズルに挑んだことがあった。
お正月に娘と二人で「ルードヴィッヒ」の映画(レーザーディスク!)を見ながら楽しんだ。
お正月の3日間はルードヴィッヒのお城で潰れてしまった。
あの時、夫は健在だったが、手伝うことは無かったなあ。
彼はその時一体何をしていたのだろう。
このお城は山の中にあって周りは針葉樹の森に囲まれている。
ジクソーバズルとしてはかなり困難だったことを封を切ってから思い出した。
550ピースといえどバカにならない。
楽しいなあ〜老後って。お正月でなくても遊べて誰にも叱られないし。
うちの猫は「ママ何してるの?」と出来上がったばかりの所を踏んではがしてくれるし・・・楽しいばかりではなく困難なこともあるのだ。