a-dollのブログ

忘れたくない日々のあれこれの記録

楽しかったこと

子供の頃の楽しかったこと

 

4年生はB先生が担任で女の子ばかりのクラスだった。

男の子がいないから教室はいつも美しくて、床はぬか袋で磨き上げる徹底した清潔な教室だった。

 

先生は優しく穏やかで、黒板に書かれる字は美しい字だった。

幸せな1年間だった。

 

3学期に学芸会があった。

それぞれのクラスで劇を演じることが決まって、先生はグリム童話からお姫様や蛙が登場する劇を選んで配役も発表した。

というのも隣の3組は「白雪姫」をやるらしい。

3組の先生はベテランの男の先生だ。

B先生は焦ったのね。

 

ところが全員すごいブーイング。

皆、お姫様がやりたいし、蛙なんかなりたくない!

先生は困って「皆はどんなのがやりたいの?」と聞かれた。

皆で相談して、その頃少女たちの間で人気のあった 吉屋信子少女小説紅雀」が良い。と全員一致で決定した。

先生は脚本を書いて下さった。

それを皆でガリ版で印刷した。

 

物語は汽車の中で行き倒れになった親子連れ、身なりは良いが疲れ切っていて母なる美しい人は死んでしまう。

乗り合わせた男爵家の家庭教師をしていた女性が遺児2人を男爵家に連れて行く。

姉の司まゆみは勝気な美しい娘であった・・・。

 

こんな小説をどんな劇に仕立てたのだろう。

先生は困っただろうな。

配役も皆で決めた。

時代は民主主義なのだった。

詳細は忘れたし、配役も肝心の司まゆみは誰がなったか思い出せない。

私の役は男爵家の令嬢 綾様。

まゆみの弟は歯医者の子Sちゃん。

背が小さくて愛らしい。半ズボンを履いて登場した。

劇中で歌を歌う。

亡くなった母を思う歌で既成の童謡の歌詞だけ入れ替えたもの。

♪お姉様 泣かずにねんねいたしましょ 明日の朝は浜に出て 帰るお船を待ちましょう〜(変更した歌詞は忘れた・・・)

泣かせる場面。

男爵家の青年はTさん。背が高かったから誰かの絣の着物で登場した。

私は男爵家の令嬢だからお正月の着物を着て・・・(๑>◡<๑)。

泣かせる劇で、拍手喝采

学芸会は大成功だった。

 

ところで、5年生で同じクラスになって、ずーっと仲良しのK代ちゃんは、この時は3組で「白雪姫」に出たらしい。

「白雪姫は**さん、

王子様はYさん、

私は小人さん1やってん」と不服そうに思い出を語った。

K代ちゃんは白雪姫になりたかったんや。

 

そんなことで4年4組は楽しかった。

秋(?)の遠足。

全員笑っている。

この頃、教育大学から実習生が2人参加していた。