ドールハウスのクリスマス 3
これは一番最初に作ったドールハウス。
難波にドールハウスを扱っているお店があって、そこの女主人がドールハウスを作りたい、と言ったら「キットをアメリカから輸入してあげる」と言った。
金額は10万円ほどだった!!
びっくりしたが欲しくて我慢できず注文してもらった。
それまで家計を助けて仕立物をして、それから気難しい姑にも長年仕えて頑張って来たからそれぐらいの贅沢は許して貰えた。
2年ほどしてお店の主人に「出来たよ」と報告したらわざわざ見に来てくれた。
「良く出来たね。作ってもらったら30万円ぐらい取られるよ」と嬉しそうに見てくれたのだった。
アメリカに注文して送られて来たキッドは大きな板が10枚と英語の作り方説明書が入っていた。
粗悪な板に切れ目があってそれを外すと部品が出てくる。
屋根のトリムとか窓枠とか。
先ずやすりで磨く必要があった。
それと作るうちに1枚不足しているのを発見、後から1枚だけ無料で送らせた。
ドールハウスを幾つも作った後に日本のキットを使うようになったが、一度も部品が足らないという事はなかった。
日本人は几帳面だな信頼がおけるな、と改めて思ったものだ。
この家の屋根瓦は別売り(東急ハンズで買った)、壁紙とか家具は別に買うか手作りした。
日本ではドールハウスの壁紙は売っていなかったので、包装紙の綺麗なので間に合わせた。
(この家は数年前にリフォームをして、その時壁紙も張り替えて、床板も新しくした)
作り方でどうしても分からない時は教会での当時の英会話のF先生に聞いた。
F先生の言葉そのものが理解できない私だったけど(๑>◡<๑)
F先生は電気の配線とかも手伝ってくれた。
そのうち英語を読んで訳すのが面倒くさくなって「出来上がりの写真」を見て「あ、こうゆう風にやりゃあ良いんだな」と勘を働かして作ったら、部品が幾つか余ってしまって・・・不精な私だ。
いくつかドールハウスが完成したのを見てF先生は「どうして誰も住んでないの?」と聞いた。
「そうか、お人形の家なのだからお人形を作らんとあかんわ〜」
アメリカのドールハウスのお店からドールハウスドールの型(石膏のモール)を取り寄せて、土を流して焼いた。
それで賑やかな家族が出来たのだ。
ハープもキット(日本製)で作った。
お父さんのヴァイオリンも同じく。
クリスマスツリーは友達がビーズで作ったもの。
クリスマスのご馳走が用意できた♫
この料理人パットモアさんは大きなお屋敷からやって来た。
お屋敷には若くて腕の良いコックが新しく雇われたからね。
(どんな男性か次の機会にご紹介しよう)。
2階は寝室。
小さな靴も手作り。
帽子ケースも。
敷いてあるカーペットは全部アメリカで買った。
当時は円高で安く買えた。
隣はバスルーム。
3階は子供部屋。
屋根裏部屋。
夫は手伝いはしなかったがドールハウス作りは応援してくれた。
外でお酒を飲んで遅く帰って来ても私は腹も立たず、人形の家作りに没頭していた。