ヤコブの旅先は母の兄ラバンの住むパダンアラム(今のシリア)である。
無事に着いたがそこに20年も過ごすことになる。
聖書 創世記29:1-30
1、当時の風習を伝えられて貴重である
井戸に大きな蓋がしてあった(2)
牧畜業を営む人々に井戸の水は貴重であった。
灼熱の太陽による水の蒸発から守るために、いつも何度も開けるのではなく、いくつかの群れが揃うのを待ってようやく重い石の蓋を開けて使用する慣わしであった。(3)
また重い石は余所者が好き勝手に水を使用することから守るものであった。
ヤコブとその地方の羊飼いたちとの会話から、ヤコブが井戸の使い方を知らないよそ者であった事が解る。(7、8)
2、思わぬ出会いに感涙するヤコブ
心細い長旅をようやく終えて、井戸のそばで話しかけた羊飼いが伯父ラバンのことをよく知っていた(5)
その幸運に驚く中、ラバンの娘ラケルが羊の群れを連れて井戸に近づいてくるのを見る。(6)
見知らぬ土地で従妹ラケルに出会った幸運に感涙するヤコブ(11)
ラバンとも会い、喜ばれたヤコブは1ヶ月身を寄せることになった(14)
3ラバンに騙されるヤコブ
伯父ラバンの羊飼いの仕事を手伝いながらの生活は肩身の狭い日々であったが、心ときめかせることがあった。
それは井戸で会ったラバンの娘ラケルに恋をしてしまったのだった。(17、18)
ラバンが「親類だからといってただで私に使えることもないだろう。どういう報酬が欲しいか言ってもらいたい」といった。(15)
ヤコブはラケルをくださいとすぐには言わず「ラケルのために7年間あなたにお仕えします」と言った。(18)
ラバンは祝宴まで設けたが、朝になってヤコブのテントにいたのはラケルではなく姉のレアだった!
ラバンに文句を言うと「この地方では妹が先に嫁ぐ習慣はない」と言った。
騙されたのだった!
これは父を騙した苦い記憶を思い出させたであろう。
まさに騙した者は騙されるのである、
神は侮られるような方ではありません。
人は種を蒔けば、刈り取りもすることになります。 ガラテヤ6:7