蒸し暑くなって体調は最悪。
これからの暑い日が思いやられる。
買い物はネットで注文して午後届けてもらった。
今日の映画。
2016年フランス。
父親は裕福な人でおぼっちゃまで育つ。
中学校で年下のエミール・ゾラと出会った。
エミールは父を亡くし母とパリからやってきた貧しい少年だった。
この二人が出会い、お互いに影響されながら生涯を過ごした友情の過程が描かれている。
エミールゾラは小説家として成功した。
彼が書いた「制作」の中で、ポールがモデルに描かれているのに怒って絶縁したりする。
舞台が赤土の山や自然な林で、セザンヌが絵を描いているシーンが美しく、パレットの絵の具の色がセザンヌの独特の絵画を浮かび上がらせている。
セザンヌは当時持て囃された印象派モネやマネとは違う画風で世間には長く認められ無かったが、晩年ようやく報われた。
画家をモデルにした伝記映画は美しいので引き込まれる。
私がエクス=アン=プロバンスに行ったのは30年ほど前だったけれど、その時セザンヌのアトリエを見せてもらった。
小さな家だったけれど、窓辺に鉢植えのゼラニウムが置かれていたのが印象に残った。
この映画では、エミール・ゾラの書斎が度々出て来るが、貧しい少年時代を過ごしたエミールは自宅に骨董品を買って並べるのを趣味としていて、窓のステンドグラスのデザインは素敵である。
二人の感情の行き違いや、許しあうところは1度では私の頭では理解できない。
「何で?」
2度観て「ああ、そうなの」と納得した。
エンドロールではセザンヌのサント・ヴィクトワールの山の絵が映される。
素敵な映画。