1994年製作
映画は原作とまた違う素晴らしいものに出来上がっている。
フォレスト・ガンプはトム・ハンクス(3月にコロナに罹患されたが元気かな?)。
フォレストという名前は白人至上主義者でK.K.Kの結成者から来ている、いうのが皮肉である。
原作のような大男ではないけれど、精神は同じ明るくて素直な青年なのだ。
したたかなお母さん(サリー・フィールド)が愛情たっぷりに育てている。
スクールバスで意地悪されても、必ず優しくしてくれる人が現れる。
それがサリー(ロビン・ライト)で、彼女も家庭内暴力を受けて不幸なのだ。
フォレストは足が悪く補正器具をつけているが、いじめっこに追いかけられた時サリーが「フォレスト走るのよ~」と励ましてくれて、その通り全力で走ったら、器具もばらばらっと外れて、フォレストは誰よりも早く走れたのだ!
コーチの命令通り走り抜けて勝ち取ったアメフトの優勝。
面白そう~と初めて病みつきになったピンポンが天才的で中国まで遠征に行くほどになったり。
ヴェトナム戦争に従軍して親友となった黒人のバッバ(ミケルティ・ウイリアムソン、原作のフォレストのイメージに近いかも)。
彼は帰国したら船を買ってエビ漁をする夢を語っていたが、爆撃で戦死。
フォレストは爆撃で倒れた戦友を次々に抱えて走って助ける姿は感動的である。
助けたけれどダン中尉(ゲイリー・シニーズ)は両足切断の大怪我をしたのだった。
IQの値は人より低くても、素直で真面目で努力家のフォレスト、大いなる方に守られて、そばにいる優しくて正しい人が彼の能力を引き出す。
見終わって「ああ楽しかった~」と思える素晴らしい映画である。
映画は時代に沿って歴史とともに話が進んで行く。
実在の人物が出てきて面白い。
エルヴィス・プレスリー(足だけ)
ケネディ大統領、ジョンソン大統領、ニクソン大統領(古い映像を上手く取り込んでいる)
ウォーターゲート事件なども。
フォレストの生まれたのはアラバマ州。
アラバマ州ではこの頃、白人と黒人の差別はひどかった。
「アラバマ物語」を次に観たいと思っている。