a-dollのブログ

忘れたくない日々のあれこれの記録

古いオルガン

土砂降りの雨の中、リサイクルセンターの人が来た。
じゃまになる古いオルガンを引き取ってもらおうと思ったのである。粗大ゴミに出す前にもし誰かが欲しいと買ってくれるのなら、無料で引き取ってもらっても良いと思ったのだ。
彼らは質問した。
「何年前のですか?」引き取る商品は10年前までがラインらしい。「50年位前かな・・・」。
「電気は使っていないのですか?」足踏みオルガンなのだ・・・。
「音はどうしたら出るのです?」下のペダルを踏んで弾いてみた。懐かしい良い音が出た。
「これは何するものですか?」右脇に付いた小さな板。膝で右に押すと音が大きくなる。やって見せた。
彼らの世代だと学校にも既に足踏みオルガンは無かったのか。足踏みオルガンを始めて見たようだった。
結局「引き取れない」という結論になったが、私も何だか手放したり捨てたりする気は失せてしまった。優しい懐かしい音色が私の心を掴んでしまったのだ。
娘に音が狂っていないか聞いてみると、大丈夫らしい。時々弾いてみようと思う。
ピアノを弾くと、か弱い私の指は腱鞘炎になるので、これなら力も要らないし私に丁度良いかも知れない。堅く絞った雑巾で汚れをきれいに取ってやった。アクリル絵の具で絵を描いてみても良いな・・・等と夢は広がる。