今日も各地で豪雨が続く。
洪水のニュースばかりで気分が塞ぐ。
これで何日雨が降り続いているだろう。
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お父さんは子煩悩
普段は仕事に熱心で、家でくつろいでいる姿は余り見なかったけれど、お正月休みには一緒に遊んでくれた。
必ずやったのがトランプの「7並べ」。
主にゲームに参加したのはH子姉と私と妹の3人。
父はどんなに手持ちの札が悪くても最後に勝つた。
私はすぐ破産するし、札が良くても意地悪されて、いつの間にか父にしてやられるのだ。
幼いながら、運が悪くても頭を使って考えれば勝てる道が有るのだなあと父から学んだ。
百人一首。
これは父はいつも読み手だった。
姉妹は目を血走らせて競い合って札を取った。
兄や長姉も参加したりして源平合戦が出来るのも家族が多かったからで、6人もの多くの子供を分け隔てなく平等に愛してくれたお父さんはやっぱりえらい。
お正月は朝から年始客の相手をし、客が全部引き上げたその後で子供達と一緒に遊んでくれたのだった。
もっと幼い頃は、寝る前によくお話をしてくれた。
「おむすびころりん」。
おむすびころりんのお話なのだけれど、独特のお話の展開で面白くてよくせがんで繰り返ししてもらった。
おむすびころりんすっとんとん・・で穴を転がり落ちると、そこではネズミ達が楽しそうに歌ってお餅つきをしているのだ。
♩ 貂(てん)や鼬(いたち)や 猫さへおらねば、わしが世じゃもの すっととん すっととん ♩
独特の節回しで語ってくれる。
懐かしい懐かしいお父さんのおとぎ話。