「映画が好き」つづき。
H子姉ちゃんがお嫁に行ってしまって、映画のお供は妹になった。
妹はハリウッド映画が好きで、それも「アラビアンナイト」など。
アダブカダブラ~と言うと扉が開くというような奇想天外な娯楽映画か、ミュージカルでタップダンスや歌が全編に溢れているというもの。
陽気な路線だった。
一人では行けないから妹の希望に沿った。
だから見た映画のジャンルは多い。
嫌いだったのは西部劇や戦争もの。
60年前、夫とのデートで最初に観た映画は、私の好みに合わせて「ハイジ」だったが、彼は横でいびきをかいた(ー ー;)
以後、私の好みは抑えて、たまには日本映画や戦記物も見たけれど、好きにはなれなかった。
子育ての間は映画はお休み。
まだ、テレビは白黒で「日曜ロードショー」も無かったし。
娘が小学校に上がると映画館へ連れて行った。
ディズニーのアニメである。
まだ映画館は満員だった。
今のように指定席になっていて、終わると全員入れ替えではなかったから、映画が終わりに近づくと早や席取り合戦が始まって、始まる前に座れた時はホッとした。
字幕を読んでやるのも大変だった(吹き替えでは無かったのだ)。
娘の興味ありそうな外国映画「チャイコフスキー」なんかも。
そんなわけで娘は映画好きに育った。
子供を学校に行かせてから、ママ友と映画を観に行ったこともあった。
「007」とか・・・。
自分の好みだけで選ぶと偏る。
私は誘われたらすぐに相手に合わせてしまうタチなので、嫌々見てもそれはそれで面白く新しい発見があった。
あの頃の専業主婦は気楽。
電化が進んだから家事も楽だし、手内職をしている人もあったけれど、私を誘い出した少し年上のグループは有閑マダムたちだったから、子供が帰るまでに家に戻っていれば良いので・・・・。
時代は飛ぶけれど、義叔母の介護が終わって自由になった私は一人でふらっと映画を見ることが多くなった。好きな映画を好きな時間に。
先にチケットを買っておいて始まる時間までデパートをうろつくのだ。
教会で英会話に通っている頃(毎水曜日だった)、レッスンが終わると2台の車に乗って郊外にできた映画館へ行く。水曜日はレディースデイで1000円で見られる。
始まるまで持参のパンを食べた。
映画鑑賞は英語の勉強になる・・・とか言って。
つづく。
昨日見たのは2013年イギリス・アメリカ映画
「それでも夜は明ける(12Years a Slave)」
監督は黒人のスティーヴ・マックイーン。
1841年ワシントンD.Cで、誘拐されて奴隷として売られた自由黒人ソロモン・ノーサップの奴隷体験記を元にしている。
12年間ルイジアナ州の農園でこき使われた。
奴隷は農園主の持ち物であり、彼の気分次第でむち打たれ、木に吊るされる。
見るのはしんどい映画だったが素晴らしい。
クレージーな農園主にマイケル・ファスペンダー(お気に入りの俳優)。
ソロモンはキウェテル・イジョホー。
無理やりアフリカから連れてきて奴隷としてこき使ってきた歴史があって、今のアメリカの黒人がいる。
全く反省の色なく差別を繰り返している。