好きな映画no.9「バス停留所」
あの頃(私は高校2、3年生)マリリン・モンローの映画も日本に上陸しブームを巻き起こした。
マリリンの映画は「紳士は金髪がお好き」とか「ナイアガラ」とか「帰らざる河」。
私たち少女はマリリンの映画は観なかった。
見たのはずっと後だった。
それでも巷では噂が飛び交っていて、とりわけ1953年大きなナイアガラの滝を舞台にした、サスペンス映画「ナイアガラ」は評判を呼んだ。
セクシーなモンローウォークである。
映画は見なかったけれど、クラスメイトとモンローウォークの真似をこそっとやってみた。ちょっと難しいわ ^ ^。
大人のセクシーな女性に対する微妙な憧れと嫌悪感が混ざった複雑な思春期の女の子達であった。
後になって私はマリリンの映画を殆ど観た。
「お熱いのがお好き」を観て可愛くて好きになったから。
その中で、1番に挙げるのが1956年の「バス停留所」。
田舎からロディオ大会に出場するために、フェニックスに出て来た21才のカウボーイ、ボウ(ドン・マーレー)が、酒場の踊り子シェリー(マリリン・モンロー)を見初め「この女性こそ自分が求める天使だ~」と強引に迫る。
嫌がって逃げ回るシェリー。
彼女には大きな夢があった。
勝手に結婚式を挙げ田舎に連れ帰ろうと、モンタナ行きのバスに乗せる。
男の独りよがりの略奪にムカつく。
バスは豪雪で立ち往生した。
ボウはようやく強引だったことを反省し、諦めてシェリーに謝罪する。
この時のマリリンが大好き。
私も大人になっていたから彼女の心情が理解できてホロリとさせられた。
マリリン・モンローという女優は36才で世を去った。
映画という世界で翻弄され利用されて、少しも幸せじゃなかったマリリン。
でも太ったり美容整形で変わった姿は見たくなかったから、これで良かったのかも知れない。
明日はマリリンを描いている「マリリン7日間の恋」。