台風14号が近くまで来ている様で、私は眠い。
午後、ソファーで寝てしまう。
2時間も・・・韓流ドラマならこんな時、誰かが(大抵恋人)毛布をかけてくれるのだけど。
私は誰にも構ってもらえず、気がついたら猫も足元で爆睡していた。
私の好きな映画百選 no.26 「英国王のスピーチ」
ヨーク公アルバート王子(コリン・ファース)には吃音癖があった。
幼い時に使用人に養育を任されていた結果、乳母による虐待があり、O脚だと矯正金具を付けられたり、左利きを無理に右利きに矯正された。
可哀想な幼年期だ。
緊張すると吃ってしまい沈黙の時が続く気まずさがある。
だから演説は苦手、恐怖に近い。
妻のエリザベス(ヘレナ・ボナム=カーター)は極秘にロンドンで言語聴覚士ライオネル・ローグ (ジェフリー・ラッシュ)を探し、なめらかに演説できるよう訓練を続けさせていた。
1936年父王ジョージ5世が崩御して、兄デイビッド王太子が即位した。
しかし新国王エドワード8世となったデイビッドが結婚を望んだウォリス・シンプソン夫人はアメリカ人であり、しかも離婚歴があり2人目の夫とも婚姻中であった。
英国国教会の長である王には不適当である。
結婚を強行しようとして反対され退位をした。
恐れていた事態になりアルバート王子は「ジョージ6世」として即位する。
言語聴覚士ライオネル・ローグ はオーストラリア人で第一次世界大戦の戦闘神経症に悩む元兵士たちを治療してきた。
アルバート王子に対等に接し愛称の「バーティ」と呼びかける。
治療法は画期的で、この映画の見どころの一つでもある。
戴冠式の準備が進む中、カンタベリー大主教は肩書きもない医療資格も持たないローグを遠ざけようとした。
そのことを知って不安になったバーディはローグを問い詰めた。
ふと気がつくとローグが戴冠式に座る王の椅子に座っているではないか。
ジョージ6世は怒り心頭に発してローグに怒鳴り散らした。
「私は王だ!」と大声で叫ぶ。
怒ったら声は素直に出る。
ここも見所。
ヨーロッパではナチスが台頭し、1939年9月英国はドイツに宣戦布告した。
国民の心を一つにする国王のメッセージが必要だった。
急遽、国王の演説がラジオを通して行われることになった。
「ライオネルを呼べ~」と王は叫び、ライオネル・ローグは息子の運転の車で宮殿に駆けつける。
今まで指導をして来た方法を駆使して演説の準備をする。
生中継を政府の高官たちも、放送技師たちも、固唾を飲んで見守る。
スタジオにはローグと王の二人だけで入った。
マイクを前にして緊張する王。
やがてラジオから流れる王の声に涙を流す国民の姿があった。
放送の後、バルコニーに立って国民の歓呼に応える「ジョージ6世」。
横には王妃と二人の王女が居た。
この王女が後のエリザベス女王様。
最後の生中継の場面はこちらも緊張してしまう。
何度観てもドキドキする。
ライオネル・ローグの妻をジェニファー・イーリーが演じている。
彼女はドラマ「高慢と偏見」でダーシー卿の恋人エリザベス役をやった女優さん。
優しくて気品がある。
コリン・ファースといえば何と言ってもダーシー卿だものね。
また、ジョージ5世の妃メアリー皇太后をクレア・ブルームが演じている。
クレア・ブルームはチャップリンの「ライム・ライト」に抜擢された美しい女優。
いつまでも美しいわ。
ジョージ6世と王女エリザベス。