a-dollのブログ

忘れたくない日々のあれこれの記録

迎春準備

赤赤と南天の実

 

お天気が良くて気持ちの良い師走の朝。

 

畳敷の部屋の掃除をし、床間の軸をめでたい「蓬莱山」に付け替える。

青磁の兎」を置く。

姑は卯年生まれで兎の置物や香合を集めていた。

今年は最後のチャンスかもしれないから床の間に飾ることにした。

と言っても昔のようにお正月の挨拶に座敷に上がる客が来るわけもなく、私一人が喜んでいるだけなのだけど。

 

姑も喜んでいるかな?

「大事に扱ってちょ〜、割りゃ〜たらだちかんよ」名古屋訛りの甲高い声が聞こえて来そう。

彼女は他にも古くて美しい櫛笄(かんざし)を集めていた。

蔵に仕舞ってあったが、いつでも見られるように飾るケースを作りたい、と私に言い残したので、譲り受けた時に飾り棚を作ったのだ。

私は来る人来る人に自慢して見せびらかしている。

 

姑は亡夫の叔母に当たる人で、生涯独身だった。

甥や姪が他にも沢山いたが、全員と仲違いをして疎遠だったので最後は甥の嫁である私がお世話をさせて貰った。

綺麗好きで整理整頓が趣味で箪笥の中は美しく整頓されていた。

蔵の中に7棹の和ダンスが並んでいてきちんと畳まれた和服がぎっしり詰まっていた。

この箪笥の中身を処分するのに時間がかかった。

殆どは友達数人が持って行って必要な人に上げたり作品の材料に使って貰った。

お茶の先生は自分も着せて貰うし、社中さん達に着せるからと言って、

木目込の作家の友達Iさんも、

神戸の手芸作家Nさんはご主人の車でやって来て大量に持ち帰った。

 

義叔母は大事にしていた着物を私が大盤振る舞いしているのを苦々しく思っただろうか?

処分する立場ではそんな悠長なことは言ってられないのだった。

私もお陰で贅沢に人形の材料に使わせて貰った。

 

そんなこんなの兎の置物なのだ。

 

 

今日はガラス磨きもした。

昨年は圧迫骨折で何も出来なかったから、汚れがひどい。

ピカピカに磨いて明るさが増した。