裏口の郵便受けとガスメーターの後ろにひっそりと咲いている柊南天。
この花も春を告げていたのだ。
今日も格別あたたかくて、マスクをして帽子をかぶって薄手のパーカーを着て庭に出ると、花たちが競って蕾を開いていた。
「そんなに急いで咲かんでもええやん。
順番にぼちぼち咲いてちょうだい」
水をたっぷりあげて、冬の間に枯れたゼラニウムを抜き取って掃除をしたり、植え替えたり仕事は一杯ある。
楽しいのだけど、やりすぎるとやばい事になるし、躓いて転けないように注意しながらも楽しい至福の時を過ごす。
午後訃報の電話あり。
何と娘の中学校の時の友達だった。
まだ若いのに・・・・電話をくださったご夫君も坊っちゃんも悲しいことだろう。
彼女は毎年母の日に花を贈ってくれる。
昨年の母の日にも花束を送って来た。
娘と中学校の時にお弁当のおかずを分け合って食べたらしい。
「お母さんの作ったハンバーグが美味しかった」
と言うので、
「今度作るから遊びにおいで」と電話で喋ったのが去年のことだった。
春は楽しいことも悲しいことも沢山ある季節である。