長く放ってあった「私の好きな映画百選」。
あまりにも暑くて、ぼおっとして、脳みそが澱んでしまっているので、喝を入れる。
久しぶりに書きましょうぞ・・・(๑˃̵ᴗ˂̵)
昨夜は暑い夜の満月だった。
この映画は大きく輝く満月がテーマだ。
「月の輝く夜に」1987年のアメリカのロマンチック・コメディ映画
凍るように寒い満月が耀く夜。
お祖父さんが連れてお散歩している5匹の犬も月に向かって一斉に吠える。
可愛い場面。
仲は良いけど、もうベッドで共寝していても何も起こらない中年夫婦にも変化が有ったり。
クリスマスも間近なニューヨーク・ブルックリンのイタリア系アメリカ人のファミリーの物語である。
ロレッタ(シェール)は37歳の未亡人。
幼馴染ジョニーがシチリア島に居る母が危篤なので、大急ぎでロレッタにプロポーズをして、それを死ぬ前の母に報告するつもりでシチリア島へ飛んで行く。
典型的なイタリアン・マザコンのジョニー。
発つ間際に、仲違いをして長く会っていない弟に、結婚式に出席するように頼んでくれ・・・と言われ、婚約者の弟ロニー(ニコラス・ケイジ)を探して会うが、その日、突然二人は恋に落ちる!
満月の光を浴びて肩を寄せ合って歩く二人。
ロレッタは婚約者がいる身だから別れようとするが、ロニーに最後のデートにとオペラに誘われる。
メトロポリタン歌劇場で観るのは「ラ・ボエーム」。
オペラ座の前に現れたロレッタは見違えるように美しく変身していた。
長く身を構わなかったのに、ヒールの高い素敵な靴を履いて、白髪を染めた豪華なヘヤースタイルでドレスも見事だ。
この場面は映画のクライマックス。
ロビーでは浮気相手の女を伴って来ている父親とばったり出会ったりして。
夫の浮気を知っている母ローズ(オリンピア・デュカキス)は一人寂しくレストランで酒を飲んでいる。
この場面のエピソードも良い。
何度も観て知っている映画だけど、見るたびに新しい発見がある素敵な映画だ。
オリンピア・デュカキスが良い。この映画でアカデミー助演女優賞を受賞した。
気品が有って好きな女優さん。
ロレッタ役のシェールはアカデミー主演女優賞を受賞している。
昔、移民としてアメリカに来た先祖夫婦の写真が飾られた豪華な居間。
調度品も見事でこの場面も見落とせない。
流れる音楽も素敵である。
イタリアオペラそのままに美しく楽しい映画である。