金のなる木。
この木は寒さに弱いので要注意だ。
肉厚の葉は霜焼けみたいに赤くなってで痛々しい。
それでもようやく花が咲き出した。
最近霜焼けなんて聞かないが、私の子供の頃は冬は必ず手足に霜焼けができた。
指が赤く腫れる。
ぷくっと腫れて暖かくなると痒くなってくる。
童謡の「たきび」には ♪ 霜焼けお手々が もう痒い〜 って歌詞があるが、今の子供達には理解し難いと思う。
私の子供の頃は戦時中だったので、手袋は禁止。
そんな弱い子供では銃後の役に立たん!って言われてた。
血流が悪いから出来るので元気で霜焼けにならない子供も多くいたのである。
私は今でもそうだけど、血の巡りの悪い人間で、高校生になっても足は霜焼けで赤く腫れて教室の窓から太陽が差してポカポカ暖かくなる3時間目ぐらいになると、霜焼けがかゆ〜苦なってくるので困った。
家では用事もなく座っているお婆ちゃんに掻いてもらったのだった。
どうして自分で掻くよりお婆ちゃんのゴツゴツの手で掻いてもらうと良い気持ちだったのだろう。
時にはひどくなって崩れる。
包帯を巻いていた・・・これは妹がいつもそうなっていた。
「痛そうで可哀想〜」
あの頃霜焼けの薬なんかはなくて、どうして治したのだろう?
部屋の暖房は火鉢だけ。
火鉢に手をかざして温めるだけ。
火鉢には五徳が埋めてあって、その上に餅網を載せる。
お餅のない時は薄く切って乾かしたおかきを炙る。
みかんも皮を剥いてのせて暖かくして食べたものだ。
焼くと甘くなる。
他におやつが無かったし・・・。
いつの日からか霜焼けとは縁がなくなった。
今は蛇口を捻るだけで暖かいお湯が流れ出すし。
お風呂は毎日でも入れるし。
その代わり、年老いた今じゃ冷えたら攣る。指の腓返り。
温めようと思っても火鉢が無いのはちょっと寂しい。