a-dollのブログ

忘れたくない日々のあれこれの記録

字の練習

今までのリハビリの食事はゼリーだったが、今日はおやつじゃなくて、食事としてのお粥など3種類のものを食べる練習をしたのだという。但し、1割程食べただけで「いらん」と言ったとか。
担当看護士Sさんは、必死である。その場にいなかったので、本当に声を発したのか知りたい様で「Aさん、声を発して下さいよ」と頼み込んでいる。
毎日寝る前に「Aさんに次は何をどうしたら良いのか」考えているらしい。「優しいね、私なんかすっかり忘れて寝てしまうよ」と言ったら「うそや、こんなに毎日来て優しくしてはるのに」と看護士さん達。
今日は『介護の日』。今年から出来た。夫の世話は介護士さんではなく看護士さんがしてくれているのだが、厳しくて尊い仕事であるのに変わらない。頭が下がる。
今日も車椅子に乗って散歩をし、明るい食堂で字を書く稽古をする。
色のサインペンより鉛筆がお好みだ。『雲舟』と書く練習。手を添えて雲と書いた後一人で『舟』を書いた。へろへろの字だが筆順も合っている。本名も書いてみた。半分は手伝ったが最期の『三』を一人で書いたら『川』となった。どうも横に鉛筆を動かすのが難しいようだ。
その後も訳の分からない文字をぐじゃぐじゃと書いた。
今後の進歩を期待して日付を書いておいた。書きながら娘が赤ん坊の時に白い紙に鉛筆で書いた人間の顔。生まれて始めて書いたのを記念に日付を書いたのを思い出した。
夫にも多いに期待しているという事の証なのである。