a-dollのブログ

忘れたくない日々のあれこれの記録

あの日は真っ白のお化け

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アナカンプセロス(吹雪の松)

始めて花がついた。

いつ咲くのかな?

 

1945年、終戦後間も無く発疹チブスが流行った。

死に至る冬の流行り病で、シラミが媒介した。

 

食糧難から栄養不足で、子供達はガリガリに痩せ細っていたし、お風呂に入れなかったから不潔だった。

何故お風呂に入れなかったかというと、水は豊富にあってもお湯を沸かす燃料が無かったのだった。

その上、石鹸も無く(シャンプーなんか勿論まだ無い)衣服も清潔に保つのは難しかっただろうと思う。

女の子の頭にシラミが湧いた。

友だち同士仲良く頭をくっつけていると移ってしまう。

その頃クラスの殆どがシラミを飼っていた(⌒-⌒; )

 

ある日のこと、登校途中に電車から降りて改札口を出たら、おじさんが数人いて捕まえられた。

そして白い粉(DDT)を頭から噴射された。

首筋から服の中にも。

全身真っ白になった。

泣きながら学校へ辿り着くと、クラスの全員が真っ白のお化けになっていた。

 

有無を言わさぬやり方で、大量に振りかけられた。

「あっ私はアレルギー体質です」とか

「おじちゃん、私今日おなか壊してますから堪忍して~」なんて言い訳は出来ない。

親の許可書なども無い。

不意打ちだった。

 

ずーっと後でDDTはかなりの毒性が有るって聞いたけど・・・。

でも、シラミはすぐに教室から居なくなったし、発疹チブスも終わった。

あの時は抗生物質も無かったし、罹ったら栄養失調で抵抗力が無くて死んでしまっただろうと思う。

何にしても良く生き残った。

 

で、現在のコロナのワクチン接種は自由意志。

でも折角生き残ったのだから、コロナからも生還したいよね。