聖書の動物たち(5)ーロバの子
金剛バプテストキリスト教会婦人聖書の集いより
足が速く姿かたちも良い馬に対し、のろまな家畜として扱われるロバ。
いつもうつむき加減で自信無さげだ。
ところが聖書では大切な役割を果たしている。
1、聖書における馬とロバの比較
①ソロモンが馬を輸入した。
ソロモンが所有していた馬は、
エジプトとクエから輸入されたもので、
王の商人達が、代価を払ってクエから手に入れたものであった。 1列王記10:28
馬は戦いの強力な乗り物であったからである。
ある者は戦車を ある者は馬を求める。 詩篇20:7
②ロバはイスラエルにおいては羊や牛のように聖なる捧げ物として用いられる動物ではなかった。
ロバが生まれた時は羊が代わりに贖われた。
ろばの初子はみな、羊で贖わなければならない。
もし贖わないなら、首を折らねばならない。 出エジプト記13:13
③また反芻しないために食用としても用いられなかった。
④それ故ロバは運搬用に使われる家畜であった。
翌朝早く、アブラハムはろばに鞍をつけ、
二人の若い者と一緒に息子イサクを連れて行った。 創世記22:3
2、ロバの子を用いたキリスト
聖書マタイ21:1-11
娘シオンに言え。
「見よ、あなたの王があなたのところに来る。
柔和な方で、ろばに乗って。」21-5
①キリストのエルサレム入場は、弟子達を含む殆どのイスラエル人にとって、政治的王としての凱旋とみなされた。
それなら凱旋将軍の様に軍馬を用いる筈であるが、キリストの御意志は違った。
この世の王でなく神の国における王即ち平和の主としての入場である。
その為に馬でなくロバを用いられた。
娘シオンよ、大いに喜べ。
娘エルサレムよ、喜び叫べ。
見よ、あなたの王があなたのところへ来る。
義なる者で、勝利を得、
柔和な者で、ろばに乗って、
雌ろばの子である、ろばに乗って。 ゼカリヤ9:9
②キリストは見栄えのしない「荷物運搬用のロバ」しかも「子ロバ」を用いられた。
聖なる目的のためには使用されなかったロバが、最も聖なる方のために用いられるものとなった。
これは私たちへの励ましではないか。
神戸市立王子動物園の子ロバ